グリーン・バレット
最強殺し屋伝説田岡【合宿編】

　これは、「ベイビーわるきゅーれ」の阪元裕吾監督の新作で、殺し屋の日常を描いた「最強殺し屋伝説国岡　完全版」の続編となります。
　出演は、２０２１年ミスマガジンガールズである和泉芳怜、山岡雅弥、天野きき、辻優衣、大島璃乃、内藤花恋。殺し屋・国岡を前作に続き伊能昌幸が演じます。

　殺し屋志望の少女６人が参加する訓練合宿に、京都最強の殺し屋・国岡がインストラクターとして招かれ、阪元監督もその様子を撮影すべく、新人アシスタントと共に現場へ向かった。
　だが、個性の強すぎる少女たちには、さすがの田岡も手を焼き、それでも迎えた合宿最終日、少女らを募集した殺し屋事務所の所長が思わぬ事を言い出して……

　阪元裕吾監督映画は、「ベイビーわるきゅーれ」に続き２本目の観賞。これもまた面白く、アクションの見せ方もいい、と感心した。
　「ベイビーわるきゅーれ」では、伊澤彩織の本格アクションと、ゆるーい女子２人の日常描写の対比が妙でしたが、本作では、ミスマガジンに入賞した新人タレントが演じる個性的な女子が６人――その個性が頭に入るまで、少しモタついた感じにもなりましたが――彼女らが引き起こす、殺し屋訓練とのミスマッチがまた面白く、そして、アクションとしては伊能昌幸がキレッキレの本格アクションを見せるのです。
　見せる所、見せない所のバランスもよく、ガールズアクションとして完成度は高い――殺し屋候補の女子６人は、まだ駆け出しと言う設定で、演じる女優も高いアクションスキルがある訳ではないので、ガンアクションを中心にし、格闘を含むアクションシーンは、伊能昌幸が演る……こうした説得力のある演出が、低予算ながら迫力があるアクションシーンを生み出すのです。

　先日の「バイオレンスアクション」とは正に次元の違う出来、やはり、阪元裕吾監督はさすがだと思います。
　ただ、本作もかなりの低予算映画。今度は、阪元監督によるもっとお金を掛けた派手目なアクションも観てみたい所ですが……
　

　（２０２２年　８月２７日　Ｋｉｎｏシネマみなとみらいにて）

（作品データ）

　■監督・脚本

阪元裕吾

　■出演

山田ふみか　・・・　和泉芳怜
今井美香　　 ・・・　山岡雅弥
神里はるか　・・・　天野きき
東雲唯　　　・・・　辻優衣
鹿目梨紗　 ・・・　大島璃乃
沖田響　　　・・・　内藤花恋

国岡　・・・　伊能昌幸

（その他のキャスト）
　松本卓也　　大坂健太　　碕理人　　中村龍介　　板尾創路　　沢口愛華

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