ベルヴィル・ランデブー

　これは、２００２年に製作された、フランスのシルヴァン・ショメ監督による長編アニメ。
　公開当時にも観てはいるのですが、今回は、久々の劇場鑑賞となりました。

　孫のシャンピニオンと暮らすおばあちゃん。
　何事にも関心を示さないシャンピニオンが、唯一、夢中になったのは自転車。そして、シャンピニオンは、成人してツール・ド・フランスに出場するまでになる。
　だが、そのツール・ド・フランスで、シャンピニオンは何者かに誘拐されてしまう。
　シャンピニオンの行方を追い、海に出たおばあちゃんは、やがて大都市・ベルヴィルに辿り着くが……

　このアニメ、グロテスク寸前にまでデフォルメされた人物。猥雑で、情報量の多い美術――それは、バンド・デシネ世界のアニメ化であり、これもまた、日本のマンガ・アニメ文化に匹敵するものなのだ、と言う事を思い知らされます。
　もっとも、そうした個性的な映像世界の卓抜さに比べると、物語の方はどうにもかったるく、クライマックスの追走劇も緊迫感に欠けるもので、今回もやはり眠気を覚えてしまいました。
　

　（２０２１年　８月２８日　シネマジャック＆ベティにて）

（作品データ）

　■監督・脚本

シルヴァン・ショメ

　■出演

ジャン＝クロード・ドンダ　　ミシェル・ロバン　　　モニカ・ヴィエガス

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