ＢＬＡＤＥ　ＲＵＮＮＥＲ
　　　　　　　　　　　：ＴＨＥ　ＦＩＮＡＬ　ＣＵＴ
ブレードランナー　ファイナルカット

　これはフィリップ・Ｋ・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢をみるか」を原作に、１９８２年にハリソン・フォード主演で製作されたＳＦ映画を、２００７年にリドリー・スコット監督自身が再編集したディレクターズカット版に、デジタル修正を加え、ＩＭＡＸ対応版としたものとなります。

　西暦２０１９年。人類は外宇宙に進出。苛酷な環境下で働く人間を助け、時として慰安を与えるのは、遺伝子操作で生まれた人造人間・レプリカントだ。だが、苛酷な境遇を強いられる彼らはしばしば脱走し、自由を求めて地球に逃れてくる。地球でレプリカントを捜し出して処分するのが、ブレードランナーと呼ばれる特殊刑事たちだった。
　ブレードランナーのリック・デッカードは、逃亡した最新型レプリカント４体の追跡と処分を命じられるが……

　「ブレード・ランナー」は、公開以来、幾度も観ていますが、本作のＩＭＡＸ版ならではのクリアな映像で映し出されるそれは、正にオリジナルを超えるもの。ＣＧに頼らない１９８０年代の映画のミニチュアワークの見事さをあらためて確認出来ます。印象的なタイレル社の映像は、現代のＳＦ作品としてもそのまま通用しそうな見事なものと思います。

　映画は、オリジナルに対し、デッカードのモノローグを廃したハードボイルドタッチのディレクターズカット版を元にしています。個人的には、モノローグありのオリジナルの方が好みではあるのですが、ＩＭＡＸのクリアな映像で大迫力で観る「ブレードランナー」世界はやはり魅力的で、今回も堪能しました。　
　

　（２０１９年　９月１６日　１０９シネマズ川崎にて）

（作品データ）

　■監督

リドリー・スコット

　■出演

　リック・デッカード　・・・　ハリソン・フォード

　ロイ・バッティ　・・・　ルトガー・ハウアー

　レイチェル　・・・　ショーン・ヤング

　プリス　・・・　ダリル・ハンナ

（その他のキャスト）
　エドワード・ジェームズ・オルモス　　Ｍ・エメット・ウォルシュ　　ウィルアム・サンダーソン　　ブライオン・ジェームズ
　ジョー・ターケル　　ジョアンナ・キャシディ

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