エンジン修理から戻る

本日、ＫＮ’ｓファクトリーに行って、１月にエンジン修理を依頼したクルマを、引き取って来ました。 　今回、オイル消費大を何とかしたい、と言うことで修理に至ったのですが、その原因は当初予想していたバルブガイド摩耗によるオイル下がりではなく、６番シリンダの摩耗によるオイル上がりから、オイル燃焼によって加速度的に症状を悪化させてしまった事だったようです。

　もっとも、ＲＢはタフなエンジンですから、シリンダをボーリングしてやれば使えそうな状態だったのですが、純正のオーバーサイズピストンが既になく、結果として中古でＲＢ２０ＤＥエンジンを手配、その状態を確認した上で、シリンダブロックのみ使用する、と言う事になりました。
　（準備されたＲＢ２０ＤＥは走行６万kmの程度上々なもので勿体ない話ではあるのですが……）
　ピストンとピストンリングは新品、コンロッドと組み合わせて重量合わせをし、ピストン、ピストンリング、ピストンピンとメタルにはＷＰＣ加工をしました。

　ヘッドはＴＯＭＥＩにて作業を行いました。ヘッド本体は熱による影響が懸念されたので０．１mmの面研を行い、その代わり、従来０．８mm厚だったガスケットを０．９mm厚にして圧縮比を合わせました。
　バルブガイドは摩耗が進んで限度を越えていたので、今回はＴＯＭＥＩ製のバルブガイドを使用し、新品に交換。
　バルブは当たり面研磨の上で、シートカットとすり合わせを行い、バルブクリアランスを再調整。その際にリフターは側面に傷が見つかったので、これも交換となりました。

　今回の明細は以下の通り。

作業内容	金額
一般整備 ・エンジン脱着 ・エンジンＯＨ（一式） 　　ピストン・コンロッド重量合わせ（±０．１ｇ） ・ヘッドＯＨ（ＴＯＭＥＩに委託） 　　バルブガイド交換 　　バルブシート研磨 　　シリンダヘッド面研（０．１mm） 　　バルブシートカット、シート長合わせ、すり合わせ ・エンジン始動性・異音点検 ・低速・加速状態点検 ・ロードテスト	\ 162000 \ 342000 \ 36000 　 \ 18000 \ 24000 \ 14000 \ 72000
部品代 　・中古エンジン（ＲＢ２０ＤＥ） 　・ＷＰＣ加工 　　　ピストン 　　　ピストンリング（トップ、セカンド　ＷＰＣ＋モリショット） 　　　ピストンピン 　　　メタル（ＷＰＣ＋モリショット） 　　　スラストメタル（ＷＰＣ＋モリショット） 　・その他部品代 　　　日産純正部品 　　　ＴＯＭＥＩ部品 　　　ＮＥＲ（メタルヘッドガスケット　０．９mm）	\ 80000 　 \ 33000 \ 8400 \ 4200 \ 14400 \ 1400 　 \ 231783 \ 86400 \ 26000
値引き ・工賃 ・部品代	\ -8213  \ -25557
消費税	\ 91630
合計	￥１２３７０００

　今回、ＫＮ’ｓファクトリーでは、原因解明と作業後の確認の為に、かなりロードテストを行ったようで、走行距離がかなり進んでいました。
　店長も、高速走行含め試乗したそうで、エンジンパワーについてはともかく（まぁ、ＧＴ−Ｒがメインの店だからね……）、いつの間にかスピードが出ている安定感と、足回りの剛性感については「素晴らしい仕上がりで、どうなっているのか興味が沸いて確認した」と誉めて貰いました。
　そりゃ、エンジンはともかく、シャシについてはＫＮ’ｓファクトリーで作り込んだのだから自画自賛じゃないか、とも思いますが、それでも誉めて貰うと嬉しいものです。

　引き取った後、ちょっと遠回りして、首都高に乗ります。
　ＯＨ後で馴らしが必要なので、回転の上限を４０００rpmに抑えて走りますが、それでも格段にスムーズさを増したエンジンと、静かになったエンジン音は気持ちいい。
　そうそう、こうでなくっちゃ。
　気になるのは、暖気後、アイドル時にちょっと打音が出ていることで……これは何だろう？やはり、バルブのタペット音かな？確かに、ソリッドリフターだけど、ＮＥＲでやった後にはこんな音しなかったけどなぁ……

　その辺りの様子も見つつ、まずは馴らし運転。
　５００kmまでは４０００rpmに抑えて、その後１００kmごとに１０００rpmずつ回転上限を引き上げて行って、１０００kmでオイル交換してから全開、と言う事にしようと思います。

　（走行：２７３８０８km）

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